伝統あるお嬢様学校　大阪女学院

女学院の過去記事はこちらです。
https://g-circle.jp/category/%e5%a4%a7%e9%98%aa%e5%a5%b3%e5%ad%a6%e9%99%a2%e4%b8%ad%e5%ad%a6%e6%a0%a1%e9%ab%98%e7%ad%89%e5%ad%a6%e6%a0%a1
大阪女学院は上町台地の玉造にある女子校です。
上町台地には伝統的な女子校があります。

四天王寺（仏教：和宗）
大阪女学院（キリスト教：プロテスタント）
プール（キリスト教：英国聖公会）
城星（キリスト教：カトリック）です。
それぞれの学校が宗教教育を軸に据えていて、
どの学校も、娘を通わせたいという保護者の方に
選ばれている、という様子がうかがえます。

多くの私立中学校が共学化していく中で、
女子校として残っている学校は、
実力がある学校と言えると思います。

大阪女学院は、ミッションスクールとして開学した経緯から
英語教育に非常に力を入れています。

2018年には大阪府下の高校では先駆けとなる、
国際バカロレア・ワールドスクールの認定を受けています。
今年度入試での入学者で
国際バカロレアコース(専願のみ)5名
内部進学者7名の合計12名です。
卒業生がまだいないので進学実績は分かりません。

親の仕事の都合で海外に行く可能性がある家庭で、
バカロレアコースで学びディプロマを取得すれば、
国内のみならず海外の大学も進学先として
選べるため希望する人がいるそうです。

大学では珍しくないのですが、この高校には
校内に専属スタッフのいる英語cafeがあり、
留学のサポートにも力を入れています。

中学入試における国際特別コース、
高校入試における国際バカロレアコースの受験には
出願条件が設けられています。詳しくはお尋ねください。

中学入試では、
初日に国際特別コースの入試があり即日発表、
17日の午前A日程、午後B日程となります。

初日に四天王寺、関大系列校、
同志社香里・同志社女子などを受験する層の
併願校としての募集のようです。
学校側としては市立の水都国際の動向をかなり意識しているようです。

高校入試では、女子校では珍しい理系コースの設置があります。
国際バカロレアコースにおいては専願のみとなりますが、
第2希望のコースで併願にすることが出来るため、
「国際バカロレアコースで合格ないなら、
公立高校にチャレンジしたい。」
という生徒も受験が可能です。

進路状況は、キリスト教の提携大学により
関西学院の指定校枠がかなりあります。
2020年は44名となっていました。
その他にも、同志社女子10名、
神戸女学院大４名とあります。

その他にも同志社10名、立命館６名。
関西大9名。近畿大６名など
1学年350人弱の学校の指定校枠としては
充実している方だと思います。

国公立大学への合格実績としては、
阪大１名
北大１名
神大４名
大阪府立３名
大阪教育大２名
という感じです。医学部の合格実績に関しては、
医学科か看護学科かがわからない書き方なので、
こちらには書かないでおきたいと思います。

私が上町台地の予備校で講師をしていたころ、
四天王寺、プール、女学院、城星の生徒たちを
指導することが多かったのですが、
実際に通っている生徒たちと
進学実績を見比べていると
「そりゃそうなるよな。」
と感じます。これは悪い意味ではなく、
学校ごとにカラーがあり、
それがはっきりしているから、
選ぶ側も選びやすいということです。

大阪女学院に行く生徒の多くは、
良い大学へ進学するためではなく、
大阪女学院の教育が気に入っているから、
やりたいことがこの学校にあるから、
校風が好きだから
というはっきりとしたものがあるようです。
しかし、生徒募集の観点から言うと、
「女学院の教育を気に入ってくれた人だけに受験してもらいたい。」
という募集のしかたでは学校経営に限界があります。
学校は常に、良い先生、良い生徒に
選ばれる努力が必要ですし、
そういう先生や生徒を集める努力が必要です。

これは学校に限らず、
塾、予備校でもそうですし、
民間企業でも同じことです。
特に最近、学術会議の任命問題をみていて思います。
選ばれなかったことで、何をギャーギャー騒いでいるのか？
選ばなかったことをそんなに非難しないといけないのか？
それが政治を言ってしまえばそうなのでしょう。
もし自分の立場なら、
自分が選ばれなかったとしたら、
選んでもらえる場所で、選んでくれる人たちのために
精一杯自分の使命を果たすまでです。

そういう意味でも、今女子校として残っている
特に上町台地の４校に関しては、
これからも一定の考えを持ったご家庭や塾に
選ばれ続ける存在であってほしいと願います。