ドラゴン桜

金曜日の夜10時にTBS系例で「ドラゴン桜」という
ドラマが放映されています。
残念ながら、塾の仕事をしている私は、
ドラマはほとんど見ることができません。
授業中にいろいろなクラスで「見たことある?」と聞くと、
小学生でもけっこうな人数の生徒たちが、
保護者の方と一緒に見ているということが分かりました。

私はコミックで読んだことしかないので、
ドラマの話ができないのが残念なのですが、
とある中学3年生が、
「先生、あのドラマで言っていることって正しいん?」
と聞いてきたことがあります。どうやら人気があるようです。

「ドラゴン桜」は、桜木という弁護士が債務超過で
倒産寸前の龍山高校(偏差値36)を再建するために、
東大合格者を出し、弁護士としての実績を作ろうと
するものです。俗に言う、落ちこぼれの生徒を
東大に合格させるために、その学校の先生や
生徒たちと関わりを持ちながら話が進んでいきます。

痛快なのは、この桜木という弁護士の一言一言に、
社会のしくみを凝縮した「真実」が含まれており、
思春期で様々なことに揺れ、また見えない将来に
不安を抱く生徒たちに、響いていくことでしょうか?

たとえば、
「賢いやつは騙されずに得して勝つ。
バカは騙されて損して負ける。それが今の世の中だ。」

「今いる場所から抜け出したいとき、
その方法は二つしかない。
自分を高め、一段上の社会的ステータスを得るか?
あるいは、社会からドロップアウトして、
より日陰で惨めな暮らしに身を落としていくか。
おまえはどっちだ?」

「受験というのは、世の中の縮図だ。だから、勝て。
受験に勝つことで、人生に勝つ道も切り開かれる。」

「挫折を知らないやつはひ弱だ!」

大人からすると当たり前のことを、わかりやすい言葉で
説明しているように思います。

東大受験はドラマやコミックで描かれているほど、
実際は「簡単」ではありません。
(お分かりだと思いますがフィクションの世界です)
ただし、「簡単」と思い込むことはとても大切です。
そして東大に限らず、受験するなら「強い意志」が
必要なのは言うまでもありません。
この子供達の「意志」を高いところで維持できるように、
大人がサポートすることは、未熟なうちは大切です。

「中学受験は親の受験、高校受験は塾の受験、
大学受験は本人の受験」
と私は位置づけています。どの時期も塾や予備校が
必要な生徒には、大切な存在には違いありませんが、
塾はたいてい親が通う時期を決めて、通わせ始めます。
ですから、長く塾に通っている生徒の中には、
本来の通う目的を忘れてしまい、
成績を伸ばすという意志が停滞してしまい、
伸びにくくなる時期があります。

そこで、生徒たちは、「塾に通う」ということを
「再選択」しなければいけなくなります。
親に用意してもらったレールの上を、
「もう一度走りだそう」と決意してもらうことです。
その「再選択」するきっかけが、前述のような
桜木という弁護士の言葉が響くようになるのでしょう。

桜木の言葉を借りるなら、「東大」という学歴は、
人生というレールの上を走る上でのプラチナチケットです。
「東大に入れば人生180度変わる。」
と彼は言います。東大に限らず、高い学歴は、
その後の人生を豊かにする材料をたくさん与えてくれます。
このことを具体的に例を挙げて説明すると
枚挙に暇がないほどです。

そして、そのためには「受験」に勝たなければいけません。
同じようにみんな受験するなら、自分の持っている
最高の力で勝負できる学校を選びましょう。
どんなに高い山でも、山頂を望み続ければ、
それを克服するだけの力を身につけるように、
努力を始めるものです。そうやって、自分の力を
正しく高めていく方法をたくさん身につけて、
自分自身を正確に知っていくと、
職業を選択するときに迷わずに自分の道を
進めるものだと思います。

同じレベルで勝負した友達同士の人脈は、
さらに人間関係を豊かにしてくれるでしょう。
受験を通して様々なことを知ってもらいたいと思います。

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