とある衆議院議員が三角関数がどうのこうのと言って
いろんなところで盛り上がっていますね。

私は18歳で塾講師という職に就いてから
今現在(46才)まで28年間ずっと授業をしています。
塾講師を始めてから、そのつぎに予備校講師になりました。

私が学生時代に働いていた塾は
大手進学塾で、入塾試験をして
学習意欲のある賢い生徒が集まっていました。
予備校講師をしていた時も、
大学受験をすることを前提に、
意欲のある生徒ばかりが集まていました。
この２つの塾、予備校では
「わかりやすい授業」を心がけていれば
それなりに良い評価を得ることができました。

大手進学塾では、生徒の関係づくりや
教科指導と業務のバランスについて
学ぶことができたと思っています。
その塾では、教科指導よりも
売上を上げるための取り組みが
重要視されていたと思います。

予備校に移ってからは、
私の授業が全然通用しませんでした。
予備校では「伝える」ということと、
難しい問題をいかに易しく解説できるか？
という２点について技術を磨きました。

予備校講師をやめてから個人塾を
立ち上げから関わらせていただきました。
個人塾は、様々なレベルの生徒が通っています。
学習障害の生徒もいれば、
ADHDの生徒もいました。
目の前の生徒に真摯に向き合うことで、
私の課題が見つかりました。

小学生の低学年からの算数や国語の教授法、
発達心理学、障碍児教育、親業、
アドラーなど様々な本を読みましたし、
ワークショップにも参加しました。

進学塾、予備校、補習塾など塾によって
講師のあり方がさまざまに求められるため、
「大手進学塾でこんなコースを担当していました！」
ということを言われても、KGCで通用するかどうかはわかりません。
逆もまた然りです。しかし、同じ講師として、
また学校の先生にも同じことが言えますが、
「先生」と呼ばれるからには、
目の前の生徒には真剣になってもらいたいと思います。

また、担当してる授業は生徒にとって
「わかりやすい」授業であることが望ましいと思います。
また、教えるべきことを信念をもって伝え、
生徒に技術もしっかり定着させられる。
そういう授業を展開できるように努力すべきだと思います。

例えばKGCでは中１の１学期に
英語の筆記体を教えています。
毎年同じように指導していますが、
私が中１を担当するときは、
どの生徒も書けるように指導しますが、
私以外の講師が中１を担当すると、
その学年の生徒の多くは
筆記体を書けるようになりません。
教える側の意識の問題だと思います、

「英語の筆記体なんて、ネイティブでも書いてない。」
「筆記体を覚えても入試で得点できない。」
「そんなの覚えてもテストに出ない。」
などと教える側が思ってしまえば、
生徒も学ばなくなります。

そういう講師は授業自体を本人が楽しんでいないですし、
生徒が理解できなかったり、問題を解けなかったりすると
自分の指導力を棚に上げて生徒のせいにしがちです。
もちろん、KGCではそういう講師は
早めに辞めてもらうようにしています。

講師自体がその教科を楽しんで学び、
その教科を学んだことによって、
生きていくうえで役に立ったと感じることができれば
自然と良い授業ができるようになると思います。

そうなれば、「伝え方」も考えるようになりますし、
生徒が習得できずになかなか成績が伸びなければ、
生徒の立場に立って真摯に、「どうしてできないか？」
を考えるようになると思います。

私が学生時代の経験からも、
予備校講師時代の経験からも、
特に数学を教える先生は、授業がわかりにくく、
尊大で、できないことを生徒のせいにしがちでした。
（塾の数学の先生はそうでもなかったのですが。。。）

「三角関数なんて勉強しても役に立たない」
と言ってしまう人はかわいそうです。
そういう人はもっと良い数学の先生から
教えてもらっていたら、そういうことは言わなかったでしょう。

今回、維新の衆議院議員が何か言ってましたが、
私も含めて、教える立場にある人は
「英語ができたら世界が変わるよ。」
「数学ができたら人生が変わるよ。」
みたいなことを具体例を交えて生徒に伝え、
生徒の勉強に向けてのモチベーションを
上げられるようになれればいいなと思いました。

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