「○っ○り」という語の検索術　日本語語彙力強化教材ソフィアアカデミーの小学生国語指導

※新金岡校の高１と高３は満席とお伝えしていましたが、
高１は今月末で１名が入塾可能となりました。興味のある方は是非お問い合わせください。

中学受験をしない小学生のコース(Sophia Aacademy)の
国語の授業では、作文指導を行っています。
こちらの作文指導は、高校受験時の大阪府の記述が多い
C問題に対応するためというのもありますが、
その先の大学入試の小論文にも対応できるように
小学生の内から語彙力を増やし、記述に慣れさせるという
取り組みの一環で行っています。

今回は、「〇っ〇り」という言葉をできるだけたくさん挙げて、
そのうちの３つを使って文を作るというものでした。

がっかり　　びっくり　　がっちり　　さっぱり
しっかり　　たっぷり　　みっちり　　どっしり

などなどを、生徒一人一人指名しながら挙げさせます。
みなさんはいくつ挙げることができるでしょうか？
家族で取り組んでみても面白いかもしれません。
じつは、この「〇っ〇り」という言葉は40個以上あります。
ただ単に「さあ、思いついたものから順に言ってみよう！」
と言ってもせいぜい10個くらいしか挙げられません。
ただ、「『まったり』もあるよ。」と言ってみたり、
「『でっぱり』はどう？」などとこちらが挙げてあげると
「ほんまや！」「そうそう！！」などと反応します。
脳の中には存在するのに、思い出せない。
こういうことって勉強しているといろんなところで
実感することでしょう。
今回の授業ではそういう脳内にあるはずの言葉を
検索する方法を教えました。その方法を使えば
すぐに40個以上を挙げることができるようになります。

そして、そのうちの３つを使って作文するという宿題を出しました。
それを回収して添削し、丸つけをしました。
私が見て面白かったものをいくつか紹介します。

「すっかり日がくれて、うっかりこけそうになり、すっかり前を向いて歩く。」

「今週は予定がぎっしりつまっているが、あわてずじっくり取り組んできっちりを終わらせよう。」

特にこの２つは、「〇っ〇り」の言葉を使いなさいというルールに
無理やり合わせた感じではなく、
上手に使うことができています。
こうした取り組みの先に何があるかというと、
作文の中で効果的に韻を踏むという書き方を教えることにつながります。

先日の読書感想文指導もそうですが、
こうした小学生の取り組みをしながら
回収した作文を添削している私は、出版社の編集気取りです。
いろんな作文を書かせながら、将来作家になる生徒が出てきたら
面白いなぁなどと考えながら赤ペンを入れています。
作文する面白さに気づいてもらえれば、
生徒たちが読書をする際にも
「こんな表現の仕方があるのか！」
「こういう言葉遣いが素敵！！」
などと思ってもらえると、自然と語彙が増え、
読み方が上手になってきます。

集団指導ですが、生徒一人一人の
読む癖、書く癖を味わいながら指導しています。