KGCの宿題に対するスタンス

KGCでは、「宿題をすること＝約束を守ること」と伝えています。

ＫＧＣの集団指導は、１週間のうちに
各教科１回の授業を行います。
たとえば水曜日に授業があったとして、
その次に顔を合わせるのは７日後の水曜日です。

個別指導では、公立中学校の生徒は
60分の授業を各教科２回受講します。
（成績保証をつけなければ、１回の生徒もいます）

せっかく授業でわかった気になっても、
１週間たつと約２６％ほどしか記憶に残りません。
また、週１回の授業で学校よりもわかりやすく、
そして先取りの進度で授業を進める必要があるため、
１回の授業で伝える内容は多くなります。

そのため、授業の内容を家庭学習で復習し、
忘れないように努めなければ、次の授業で
新しい知識を積み重ねていくことが難しくなります。

KGCでは次の授業まで、
今日教えた内容が身につくように、
忘れないように宿題を出します。
「今日、先生が教えたことを忘れないで欲しい。」
と思っていますし、
「宿題をすることが次の授業を受けるための約束」
と思ってもらいたいと考えています。

上記のことを「宿題をする必要性」として
生徒にしっかりと伝えることができていれば、
生徒も
「次の授業を受けるためにしっかりと宿題をしよう。」
という気になりますし、
そのことが講師に見えていると、
宿題をしてきた生徒に、
「よく頑張って宿題をしてきたね。」
と伝えることができます。

つまり宿題をしてくるという行為は
生徒が講師に対して
「先生の授業を受けに来ましたよ。」
というサインでもあるわけです。

塾は学校とは違い、
生徒が講師の授業を気に入らなければ、
次回から授業を拒否できます。
生徒は、世の中にたくさんある学習塾の中から、
「良い授業」を行う塾やその講師を自由に選べるのです。

だから、宿題をしてくる生徒は
とてもありがたい存在であり、
「宿題をしてくる＝授業を受ける上での約束を守る」

と捉えることができます。
約束を守ってもらえるということは、
少しずつ講師と生徒との間の
人間関係が発展していることを表します。

学習する単元の重要度がとても高くて、
どうしても定着させたいという思いから
大量の宿題を出すことがあります。

そういうときは、
「これはとっても大事だから、絶対にがんばってやってきてくれ。」
と本気で生徒に言っています。

その宿題を全員がきちんとやってきたなら、
普段からそのクラスに対する指導が
行き届いているということが言えます。

宿題をきちんとやってきてくれた生徒に対して
講師はとても有難く感じるようになり、
さらに、一生懸命にその生徒たちを指導しようという意欲がわいてきます。
そうして、約束を守ることで信頼関係を暖めあうことができる
ということを生徒に伝えることができます。

「授業をしたら宿題を出す」ということを
講師と生徒との当たり前のことと思ってしまうと、
そうした信頼関係を築くチャンスを見失っているかもしれませんし、
生徒がそのことに気付いていて宿題を一生懸命にしてきているのに、
講師がそのレベルで考えて宿題を出していないとすれば、
また、宿題を出すということ以外にも、
信頼関係を築くチャンスに気付いていないとすれば、
生徒はその講師に対して、
「こいつの話は聞く価値が無い」と思ってしまいます。

中学受験をする生徒の中でもレベルの高い生徒や、
たくさんの大人と付き合いが広がり始める中学生くらいになると、
「大人としてのレベル」をはかる物差しをもっている場合があります。

賢い生徒はバカな大人の話を聞こうとはしません。
その代表的な例が、
「このテストで全員100点とったら、宿題なし！」
というもので、
これは、講師自身が宿題を
懲罰的に出していると認めている発言になるため、
真面目に宿題をしてきている生徒は、
その講師の授業を受けたがらなくなってきます。

こうしたことをKGCの講師に研修を通して

教えています。
講師と生徒とのひとつひとつのやり取りの中で、
しっかりとした信頼関係を築けるように指導してもらいたい。
宿題を出すということは、信頼関係の築く大切な一歩なのです。