学力を向上させるカルウシウム

小学生の授業の中で、私はしばしば
「脳を健康に育てよう。」ということを言います。
決まった時間に寝て起きること。
朝食を取ることなど、
様々な話をします。

そういう話をするときの生徒はすごく、
興味津々な眼差しをこちらに向けてきて、
私を質問攻めにします。
こういった話が好きなのはいいことです。
誰もが自分に興味があり、
自分を成長させたいと願っているものですが、
生徒によっては、ある時期から、
楽なほうへ楽なほうへと
自分を怠けさせることを覚え始めます。
そうならないように、知的好奇心を満たし続けてあげると、
積極的に自分で調べたりする能力が、
徐々に身についてくると思います。

今回は、私が持っている本の中から
食事に関することを取り上げてみたいと思います。
毎日食事の献立を考えていらっしゃるお母様方には
釈迦に説法かも知れませんが、参考になればと思います。

私達の脳や体は食べたもので作られていきます。
ですから、日々何を食べるかということは、
非常に重要な問題です。
そして、日本人にいちばん欠けているのが
カルシウムだといわれています。

カルシウムには次の役割があります。
・骨や歯の元になる。
・血液を凝固させる。
・筋肉の収縮を正常に保つ。
・脳神経細胞の興奮を抑制する。
・脳神経を安定させて、記憶力を向上させる。

最近、キレやすい子どもが多かったり、
些細なことで骨折する子どもが多いのは、
カルシウム不足が原因だと考えられています。
カルシウム不足でイライラした状態では、
脳内の神経伝達物質がスムーズに伝わらないので、
物事を記憶しにくくなることもあります。逆に言うと、
カルシウムを十分に取っていれば、
記憶力を高めることが出来るというわけです。

厚生労働省が策定する
「第6次改定 日本人の栄養所要量」では、
1日のカルシウムの必要量は次のようになっています。
6歳から8歳→600ミリグラム
9歳から11歳→700ミリグラム
成人→だいたい600ミリグラム

ですが、現在の日本人の食事では、
1日のカルシウム摂取量は平均500ミリグラムしかありません。
明らかにカルシウム不足のため、
意識して摂取するようにしなければいけません。

わかめ、ひじき、煮干し、豆腐、牛乳、
チーズ、ヨーグルト、小松菜、大根葉、
干しエビなどがカルシウムの摂取には良いとされています。

また、せっかく摂取しても、
次のものは体内のカルシウムを奪ってしまうといわれています。

・加工食品に多く含まれるリン酸塩や糖分
・肉類などの酸性食品
・甘い清涼飲料水やお菓子

小学5年生の生徒に授業中に、
食べ物の話をしたことがありますが、ほぼ全員、
「朝食を食べるほうが食べないよりも脳が健康に育つ。」
「お菓子をたくさん食べるのはよいことではない。」
ということを良く知っています。
また、「パンよりもご飯の方が好き。」と答えた
生徒が多いのにも少し驚きました。

いきなり食事に気をつけたからと言って、
急に成績が伸びるわけではありませんが、
こういうことから暗示にかけて
勉強に向かわせるという手も
十分に考えられるのではないでしょうか。

参考文献:「プロ親」になる! 親野智可等著

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