専願率が高い中学校　清教学園中学校　入試説明会

今年の塾対象説明会はオンラインでの開催でした。
今回はこうした説明会だったため、
特に目新しいネタはないので、こちらの過去記事もご参照ください。

今年の中学入試の様子を書きたいと思います。

清教中学校は2020年度入試から
募集人数を絞っているため、
2020年度入試は倍率
(受験者数に対する合格者数)
が跳ね上がっていましたが、
2021年度入試においては
予想通りであったとおっしゃっていました。
しかし、前期試験合格者の平均点が
Ⅱ類で10.6点、Ⅰ類で7.5点上がっていることから
受験自体はやや難化しているようです。

2021年度の入試結果から分かるように
この学校は専願で受験する生徒が圧倒的に多いです。
今年度の入試において
前期試験で不合格になった受験者のうち、
後期試験で合格したのは2名、
また前期試験でⅠ類合格した受験者のうち、
後期試験でⅡ類合格したのは
専願が3名、併願が4名との結果でした。
やはりこの学校に合格するには
前期試験から専願で受験するのがベストです。

合格者数に対しての入学者数から出した
「入学率」をランキングしたものがありますが、
大阪府で有名なトップ校の男子校と
女子校を抑えて4位にランクインしています。
因みに1位は、受験者はほぼ信者のあの学校、
2位は大学付属の人気校だそうです。
学校側も第2志望、第3志望で清教学園に入学してくる
偏差値の高い生徒ではなく、
清教学園を第1志望とする生徒に
入学して欲しいと言っています。

そのため特待生制度で生徒を呼ぶようなこともしていません。
今年度特待生は4名、内2名が入学していますが、
入学した1名は11月の五ツ木駸々堂模試で
トップで偏差値78の生徒だそうです。
トップの生徒は偏差値で学校を選んだわけじゃなく、
この学校を気に入って入学したのだと思います。

私立の受験校を決定する際に、
それぞれのご家庭で選択基準があると思います。
可能な限り、偏差値の高い学校を受験したいと
お考えだと思いますし、良い大学へ進学できる
学校を選びたいとお考えだと思います。

そういう選択基準の中に、
「専願率の高い学校」という
基準を加えていただきたいと思います。
例えば、清風南海や明星、
桃山学院、関大北陽などは
その学校よりも偏差値の高い学校を
不合格になった生徒を募集しています。
滑り止めで受験した生徒を積極的に
受け入れれば、その学校を専願で受験した生徒より
高い偏差値の生徒が入学します。
その生徒たちが大学入試で結果を残してくれます。
こうした募集戦略で偏差値を上げようとする
学校がいくつもあります。

桃山学院は、次年度入試から
専願で受験する生徒の人数を増やすようです。
そして、次の選択基準として
「高校からの入学者より
中学からの入学者の方が多い。」
という基準も加えていただきたいと思います。
このあたりの「志望校選択基準」という記事に
まとめたいと思います。

清教学園はかなり前から
第一志望が清教学園の生徒を受け入れたい
と入試説明会などで言っており、
入試日程も、第一志望の生徒を
多く集める日程になっています。
ただし、残念ながら中学での募集人数を減らし、
高校からの募集人数を増やしています。

大学合格実績については
国公立大学153名（卒業生382名）
京都大学　3名
大阪大学　15名
神戸大学　7名
北海道大学　2名
東京工業大学　1名
名古屋大学　1名
九州大学　3名

大阪市立大学　10名
大阪府立大学　15名
和歌山大学　22名
などとなっています。
上記の人数は現役生のみの人数です。

6年生コースと3年生コースの内訳が
わかり次第また書きたいと思います。

この学校は、キリスト教主義のもと
グローバル教育に力を入れています。
先進的なICT教育を教育方針に掲げているように、
コロナ禍においていち早くオンライン対応をしていました。

中学生はiPadを使用していますが、
高校生になると学校指定ではなく
私物の情報端末を持ち込んで使用します。
学校指定ではなく、推奨スペックを伝えて
自分たちで用意させることをBYODと言いますが、

これに対応できることからも
教員のICTにおける技術が高いのだと思います。
コロナ禍により他校同様、海外研修や
交換留学生との交流などは出来ていないようですが、
その中でも生徒が主体となって、
「My book project」や「SSSプロジェクト」など
独自の取り組みがされており、
生徒の自主性を育む教育に注目していきたいと思います。