生徒に伝えた「時間を使うこと」に関する大切な２点

私はこの夏期講習会の初めに生徒たちに
２つのことを伝えました。

1つ目は夏休みの宿題を例に出し、
「期限」のとらえ方について。
例えば、7月20日に出された夏休みの宿題が
8月25日に提出だとします。

優秀な生徒は、8月25日の締め切りよりも
7月20日の課題が出た日を意識します。
8月25日に間に合わせるのは誰でもできます。
逆にできない生徒は本当にダメな生徒なので、
締め切りを守れない時点で、一定の評価が下されます。
8月25日を意識するのではなく、
いかに7月20日から浅い期間で課題を終わらせることができるか？
に意識を向けなければいけません。

そして、「周囲の友達と思っている人をよく観察してみなさい。」
と言います。

「もう宿題やった？」
と聞いたり、聞かれたりしたときに
「ううん、まだ全然やってない～。」
などと話し合って喜び、安心しあっているの集団がいるとします。

他方で、
「もう宿題やった？」
と聞いた時に
「いいや、あとちょっと残っているねん。あんたは？」
「私はもう終わったよ。まだやってたんや～。」
とマウントの取り合いをしている集団がいるとします。

どちらの集団にいるのがしんどいか？
多くの人にとっては後者でしょう。
そして、よく勉強ができる生徒が作る集団は後者になります。

最初の集団は、集まって話すことと言えば
人のことが中心で、足の引っ張り合いが多いです。
後の集団は、マウントの取り合いと書きましたが、
話すことは自分のことが多く、何かを吸収して
どうやって自分を成長させようかと考えている人が多いです。

先日、高３生と話していましたが、
友人関係で悩んでいるようでした。
話を聞いていると、「気にしなければいいんだけどな。」
と思うことでしたが、本人にとっては深刻なことなのでしょう。
その手の悩みは本気で受験勉強をするようになり、
希望する大学へ進学することができれば、解決すると思われます。

そのため、その生徒とは特に受験のことを中心に
話すようにして、その生徒の気になっていることから
できるだけその生徒自身のことや受験のことに注意を向けられるように話をしました。
とにかく受験まで残された時間が少なくて、
大切な時間を、他人に振り回されることなく
自分の成長のために向けることを伝えました。

特に高校３年生や中学３年生は、夏休みが終わる
残り何日で、現時点での復習内容に対する課題が
どれほど解決できるか？が秋以降の受験勉強に大きく影響します。

入試当日を締め切りとしたら、それまでまだまだ日数があると
考えるのではなく、今からあと何日でどこまで仕上げなければいけないか？
そして、それが早ければ早いほど有利になるということを
しっかりと考えてもらいたいと思います。

こうして、提出物が出されたら、締め切りを意識するのではなく、
出された日から何日で仕上げられるか？を意識するように伝えています。
大人の仕事でも同じです。締め切りが伝えられたら、
その1分前を狙っていてはいけません。

２つ目は同じ理由で、17:00から授業がスタートする場合、
16:59を目指してくるような人になってはいけないということです。
こういう人は、ルールを破ってないのだからいい。
法律で認められている権利だとか言います。
会社によりますが、私が社会に出て30年近く、
いろんな会社や働く人を見てきた中で、
これをする人の多くがまともに相手にされなくなっています。

こうした時間に対する考え方を身につけて、
取り組む姿勢や取り組み方を鍛えていけば、
良い点と取りたいとか、成績を伸ばそうとか
自分を成長させようと考えるようになってきます。

身近な大人がこうしたことに日々取り組んでいて、
そういう人をカッコいいと思えるようになれば
そのような取り組みをマネするようになってきます。
プロのアスリートのルーティーンに注目が集まるのも、
同じように取り組めば自分もその人のようになれるという
感化から来るのだろうと思います。

私も含め、生徒に教える立場の人は、
その生徒から一番身近で、
憧れられる存在でいたいものです。

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