高3レベルの英語力で中3の高校入試の問題が解けない 大阪府公立高校入試

本日、とある中3女子が
男性スタッフに連れられてうれしそうに
私に携帯電話を見せにきました。

私「おっ!携帯、ブラックベリーからアンドロイドに代えたんか?」

 →ブラックベリーはお父さんのおさがり

 →ブラックベリーを子供に持たせるとか ちょっと変わっている

 →その変わっている父親は私の小学校時代の同級生(B型)

 →いい子だけど、そろそろ反抗期かな?

などと頭の中で考えつつ、携帯電話の画面をのぞき込むと
英検2級合格と書かれいてるサイトでした。
ライティングが16点満点中16点と素晴らしい出来でした。
リーディングが少し心細かったものの、リスニングとライティングで
カバーしたという感じです。本当によく頑張りました。

さて、この英検ですが、

何を今さらという感じですが・・・

大阪府の公立中学校の一定数の生徒は、
中3の10月までに、CBTは1月までに
2級を取得する努力をしています。
小学校の高学年くらいから英会話教室に通い、
小学生の間に3級くらいまで、
遅くても4級までは取っておきます。
そして、中学入学後に何度が不合格を
経験しながら準2級と2級に合格するという感じです。

これは、大阪府の公立高校入試
(正確には学力検査と言います)
で英検やその他の外部検定の出来を
当日の得点に読み替えてもらえる制度があるからです。

英検で言うと
準1級-100%
2級ー80%

TOEFL iBTだと
60点-100%
50点-90%
40点-80%

IELTSだと
6-100%
5-90%
4-80%

となります。
今回、2級を取得した女子生徒は、
これから公立高校の学力検査に向けて
英語の勉強はゼロでも、当日自動的に
72点取れることになります。

これは非常にナイスな制度です。

英検2級と言えば高校卒業レベルです。
大学入試のAOの受験資格になっていたり、
一部の大学では英検2級を持っていたら、
大学の単位を1つ認定してもらえるとかそんなレベルです。

中3の生徒が2級を取ろうと思うと、
中1くらいからわりと計画的に勉強する必要があります。

では、大阪府の公立高校学力検査の英語の難易度はどれほどか?

英検2級を持っている=高校卒業程度の英語力を持っている
というわけですから、
高校入試の中学レベルの英語なんて100点近くになるのでしょう。
だったら、そんなに必死に2級とらなくてもいいじゃないか?
というのが一般的な感覚だと思われます。
私も当初、そう思っていました。

しかし、実際に英検2級を持っている受験生のうち、
本番で8割を超えたのは33.6%。
つまり学力検査を受ける3分の2の生徒は、
英検2級を持っているにもかかわらず8割取れないのです。

これって、中学卒業レベルの学力を測る入試問題としてどうなの?
と思ってしまいます。

北野高校に合格した生徒でも
90点満点中60点くらいしか取れない生徒が多いです。
しかも、その60点を取るにも、
北野や天王寺に合格する生徒の90%以上は塾に通っていて、
しかも、それは大手進学塾で、月謝はものすごく高くて
その塾で散々C問題対策をしてもらって取っている点数なのです。

中学校での勉強なんて意味ないですよと言っているようなものでしょう。

ただ、この英語学力検査問題は、
大学入試改革の4技能の流れからきていることで、
その一番の大きなうねりの犠牲になりそうなのが
今の小学6年生の生徒たちです。

この子たちが中3になった時に配布される
英語の教科書には、原型不定詞、
現在完了進行形、仮定法という
現在の高校内容が含まれます。

ということで、次回は、
KGCの小学生からの英語指導について
書いてみたいと思います。

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